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読谷の飛行場に想う。

躊躇したら負けなので、とりあえずベンチプレス100㌕を目標にしています。

「ウェブ時代をゆく」と「女の子の条件」

村上春樹 梅田望夫

「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?にこんな質問があった。

私は51歳、女性、独身ですが、「女の子の条件」がもしあったら教えてもらえませんか?

それに対して村上春樹は、「人前では大きな声では言いにくいけど」と前置きをおいて、彼が「個人的に」考えている条件を提示した。

P.46
・愚痴をできるだけ言わない。
・好きなことを一生懸命やる。
・お腹の肉をなるべくつけない。
・新しい音楽を積極的に聴く。

以前、僕のお袋は恥ずかしげにやりたことがあるとこう言った。
「笑うかもしれないけれど、私はウォーキングの勉強がしたい。そしていつか自ら学んだことを地域の人々にわずかだろうが還元したい。」と。

僕はお袋に幸せになって欲しい。子育てに奔走し、20代から自らの志向性を考える暇なく、僕ら子供のために時間を捧げてくれたお袋に幸せになって欲しいと心から願っている。

先に挙げた「女の子の条件」にお袋は「好きなことを一生懸命やる」以外全て当てはまる。我が子に愚痴を言う親はもしろんそういないだろうが、お袋からネガティブな言葉を聞いたことがない。息子のホーム的な視点から見ても、お腹は出ていないし、40を超えたおばさんには到底見えない。KAT-TUNが最近お気に入りで、KAT-TUNを聴きたいがためにiPodをクリスマスプレゼントにしてくれとせがまれた。

ただ、お袋の周囲には「好きなことを一生懸命やる」環境がない。氏と尊敬する人がいるが、沖縄という立地上、公演にくることは稀だという。そして、周りに共通のウォーキング方法を行っている同士はいないらしい。

しかし、待てッ!それってウェブを使えば、環境を整えることが可能ではないか?尊敬する人と直接コンタクトを取ることは無理でも、同士を見つけることなんて簡単に出来るではないだろうか。

以前、梅田望夫氏(id:umedamochio)の「ウェブ進化論」を読んだとき、「パソコンの世界は難しいね」って少し困った様子でお袋は書評をくれた。これからおこる大変化をお袋に伝えたくても「ネット時代を切り開いていく最先端の人たち」向けの本では無理だった。

しかし、「ウェブ時代をゆく」が発売された。

今度の『ウェブ時代をゆく』は、「the rest of us」に向けて書いた本なんですよ。ウェブというのは、老若男女すべての人に影響を及ぼす。そういう人たちがウェブ時代にどう生きていけばよいのか、ということを考えました。

毎日毎日雑多に追われ、自分の好きなことをすることも出来ずに、40歳を超えた今も中学生の弟や妹の世話をし、「自分自身の志向性を突き詰めることは無理だ」と閉塞感を抱えているかもしれないお袋に伝えよう。そして、これから僕自身も真摯に自らの志向性へ向き合い、省察の日々を送り、わずかながらウェブ・リテラシーのある僕がお袋のロールモデルとなろう。

P.89

「対象をどれだけ好きなのか」「対象にどれだけ没頭できるのか」というじつにシンプルな競争原理が誰の前にも敷かれ、やる気のある人ならどこまでも伸びていける自由な環境が生まれたのである。

ある見方によっては、僕とお袋は同じ立場にいる。僕は物理的に若い。そしてお袋は精神的に若い。そういった状況にあれば、きっとウェブに対してネガティブな印象を抱くことなくコミット出来る。「ウェブ時代をゆく」は僕にそう強く感じさせた。