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読谷の飛行場に想う。

躊躇したら負けなので、とりあえずベンチプレス100㌕を目標にしています。

シリコンバレーで得たもの、決別したもの その3

前回からの続きです。

「好き」という感情は簡単には見つからない。


道ばたに落ちている石ころのように、簡単には手に入らない。自分自身の生き方に対する覚悟や責任を築く過程に付随する感情だと思うようになりました。つまり、「好き」は生き方のなかにある
シリコンバレーで得たもの、決別したもの その2 - 読谷の飛行場に想う。


梅田望夫氏(id:umedamochio)『ウェブ時代をゆく』の上梓を発端とし、一連の大きな流れのなかで、自らの好きと思える対象は何かを一年近く問い続けました。しかし、簡単には浮かび上がってはきません。それがシリコンバレーから帰国直後の僕にとっては、自身を省みず怠惰に時間を過ごした結果ではないかと問い続ける根源となり、好きを見つけなければならないという焦燥感に形を変えてしていきました。


そのような状態のなか、金城功明さん*1との出会いによって変化が訪れました。



大分で言葉を交わしたとき、

「今なら、Misiaと一緒にEverythingを歌えるんじゃないですか?」
「いや、まだだね。まだ諳んじて、Everythingをリモコンで即座に入力できるまでには至ってないからさ。しかも、カラオケ全機種でそれができないとダメだね」


八千代で言葉を交わしたとき、

「もともと『好き』という感情があって、シリコンバレーで仕事をするに至ったんですか?」
「そういった感情とは別モノだったね。標準偏差とか何たらと日々向き合って、がむしゃらにやっているなかで、これならアイツらと対等かそれ以上にやっていけるって思ったんだよね」


琴似で言葉を交わしたとき、

「確かにそれは綺麗事かもしれない。でも、それでもやっていくというのが僕のアイデンティティだし、絶対に譲れないライン、つまり『一分(いちぶん)』の問題。汚れた手にも感動的な音楽が与えられる残酷さに絶望したとしても、それでも美しい手で美しい音楽を奏でるんだ、と信念を抱きやっていくんだ」


憧れの矢が向かう先々へついていき、まさに全国各地で言葉を受け取るなかで、「好き」を見つけ出していなくてものではないかと考え至りました。


準備を怠らず日々を過ごし、周囲との距離感を常に意識し、譲れない信念を見出すことが、好きな対象を見つけるなんかより先ではないかと思うようになりました。当たり前過ぎてなんの新しみもないけれど、金城さんと言葉を交わすなかで自然と感じるようになった感情です。



仮に見つからなかったとしても、志向性を保ち、それを疑い、行動し続ける生き方を、以前の僕に恥じることなく示すことができます。「好き」のなかには、本質的に持続が含まれており、それはアイデンティティであり、絶対に譲れないライン、つまり「一分(いちぶん)」の問題だと思います。


シリコンバレーの人々が抱く「世界を変える」情熱には程遠いかもしれません。しかし、少なくとも僕自身の世界を変えることはきっとできます。そう信じて学び続けることが、正しいときに正しい場所にいる唯一の方法だと信じています。(終)

*1:http://simplea.cc/pineapple1/index.html