腕立て伏せを10000回やってみて、継続力を再考してみる

- 作者: 大橋悦夫
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2007/08/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書が秀逸なのは、継続の種類を「続ける系」、「ためる系」、そして「マスター系」に分けている点。
404 Blog Not Found:書評 - そろそろ本気で継続力をモノにする!
「継続」は、個別の種類に分けることが可能だと、念頭に置かなければならない。もちろん、継続においては、各個人のモチベーションが大きく左右するが、今はその観点は考えない。論点は、継続をどういった視点で、仕組みでやるかについて考えてみる。
「大成の本質は継続にある」という言葉は、「やり続けていれば、いつかきっと」という、やや危険な文脈が見え隠れする。それでは、単なる努力病に陥るし、なりよりモチベーションの維持が極めて難しい。だからこそ、対象における継続は、どういった種類の「継続」に分類されるのかを意識的に行う必要性がある。
継続の分類を実行するにあたり、最も効果が分かりやすい、文字通りフィジカルに実感しやすいことを試みた。タイトルにある通り、僕は腕立て伏せを10000回やってみた。iPhone's App FlipCounter+ *1で、今年の始めから回数を記録し始めた。今のところはこんな感じ。
これはまさしく典型的な「続ける系」の継続に当てはまる。純粋に、回数が増えるにつれて、成長を実感できるし、楽しみも増す。フィジカルの変化というのは、皮膚感覚でものすごく分かりやすい。「ためる系」でいえば、ブログやTwitterを例に挙げる。「ためる」ことで、その人個人の人格がウェブ上に形成されていく。ウェブ上の振る舞いが、信頼性の担保にすらなっている感覚がある。また、互いのブログを読み込んで会う場合には、天気の話からではなく、一気に含有量に富んだ話をすることができる。この二つは、とにかく見切り発車的に実行しても、仕組みがあれば、どうにかやっていける気がする。
慎重に実行しなければならないのが、「マスター系」の継続だ。
仕事を成し遂げるには、ゴルゴ13のようなスナイパーがターゲットについて調べぬくように、自分自身の「目標」について、知らねばなりません。
TABLOG:具体的で厳密な「目標設定」をし、昇給を勝ち取るためライフハック - livedoor Blog(ブログ)
漠然とした願望を,具体的な目標に置き換える。例えば「英語がうまくなりたい」という願望を,「この学校に留学したい。そのためにはこの試験で何点取らなければならない」という目標に置き換えれば,実現するためのステップが見えてくる。
「インターネットは収穫期,チャンスは個人にある」---米Blueshift 渡辺千賀氏:ITpro
「語学」やもしくは「仕事」については、続けること=継続が全てではない。上述の田端さん*2が示すように「目標を出来るだけ具体的に設定するときのフレームとして、【SMARTの原則】」などを用いて、科学的な努力のもとで、継続を実行しなければならない。目標を明確にする作業は、決して楽しいものではない。しかし、そういったミもフタもない作業を抜きにして、目標達成はあり得ない。
継続の種類を見極めることで、巷に流布する情報に惑わされずに、継続するモチベーションを維持することができると思う。